りぼん作品データ集 紳士同盟†〜第41話‐忘れられない魔女の歌〜/種村有菜

作品名紳士同盟†〜第41話‐忘れられない魔女の歌〜作者名種村有菜
収録RMC  掲載号りぼんお正月超特大号(第54巻第1号)
[ストーリー]〜紳士同盟† あらすじ〜
乙宮灰音は「帝国学園」に通う、高校2年生。
灰音の好きな人は、東宮閑雅で、「皇帝」と呼ばれる学園一のお金持ち&権力者。
実は現在の「皇帝」は影武者・高成で、病気のため、学校に通えない本物の閑雅がいて…。

〜現在の状況〜
灰音の家族問題が解決した後、保険医、千里先生の亡き恋人が、閑雅と高成の義理の母と双子、そして高鳴りと同じ影武者、実の母だと発覚。
さらに、閑雅が学園に通うことが決まり、軟禁されることが決まった高成は、灰音に、閑雅が自分かどちらかを選んでくれと言う。
〜今回のストーリー〜
潮(灰音の親友・千里が好き)は、千里の恋人がなくなっていると聞き、安堵している自分を責めながらも、千里に会いたいとメールをおくる。
しかし、返事は今は余裕がないのでもう少し待っていてほしい。

そんな中、灰音は遅刻しながらも高成と伊豆行きの電車に乗り込む。
そして、その電車の中で、高成のすべてが自分を好きといっているようだと感じる。

一方閑雅は、十夜(高成に拾われた・高成の付き人)を高成はすべてを、十夜さえも捨ててしまうとたぶらかし、十夜を捨てた両親のデータの入ったCD-ROMと、取引をしようという。
ずっと両親に復讐したかった十夜は、その取引に応じてしまう。

そして、高成と灰音は目的地に着き、観光を楽しむ。(その際、高成に似たうさまじめストラップをペアで購入。)
そして、海に来た二人。
荒れ狂う海に灰音はおおはしゃぎし、こけてしまう(その際スカートがめくれてしまう)が、高成に起こしてもらう。
閑雅か高成か…とても迷っている灰音は、後ろから来ている大きな波に気づかず、全身ずぶ濡れになってしまう。

シャワーを浴びさせてもらった灰音に、いよいよ選択の時は迫っていた。
荷物がぬれていないか確認しようとした灰音がカバンから出したのは、以前高成が自分の宝物だといって渡した封筒。
すべてを知るため、灰音は封を開ける。
が、その拍子に中身を床にばらまいてしまう。
そして、灰音の目に飛び込んできた封筒の中身のは、なんと、灰音が閑雅を好きになった理由の、「忘れられない魔女の歌」の原画で、その裏には いつか僕の大切な人へ 東宮高成
そして、灰音は自分が憧れ続けていた人は、高成だったことに気づく。

そして、灰音は高成の元へかけて行き、自分の想いを伝える。
「高成様が好きです 高成様が誰よりも大切です。」
そして自分のすべてを高成のものにしてほしいとその背に言う灰音だったが、そこに立っていたのはなんと、東宮閑雅だったのです。
[感想]灰音、高成、閑雅、三人の想い、他のキャラたちの想いが交錯する中、それをすんなりと飲み込める。種村先生だからこそできる業だな…と思いました。
それぞれ、誰よりもその人を想っている。
だけれど、その想いに勝るとも劣らない想いが他にもある。
種村先生の作風がよく出ています。

この紳士同盟†は、濃い内容を描かれる種村先生の作品の中でも、特に濃い感じになっているのですが、今回は、その濃さが+に出たのでは…?と思います。
絵については、今まで同様、繊細かつ強弱のはっきりしたイラストでしたが、いつもよりトーンが少なめのような気がしました。
特に背景は、線だけのところが多く、トーンを多様する種村先生の作品を見続けていた私にとっては、少し違和感を覚えるほど。
しかし、種村先生が以前コミックスの柱にて、本誌では違和感がないが、コミックス収録の時は、少し違和感が出るということを話しておられたので、それが理由かな…と。
また、今回の背景は、いつもと若干タッチが違っていたことから、アシスタントの方がペン入れされたのかな…とも。

今回も、紳士同盟†、とても充実した内容でした。
とても楽しくてハラハラさせられました。
これからも愛読したいと思わせる内容です!
登録者皇有捷寿登録日2007/12/15 17:40:15

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