りぼん漫画スクール2001 3月号

作品タイトル枚数名前年齢出身地
スタンド・バイ・ミー34ミトウナオキ21大分
成績:準りぼん賞 りぼんオリジナル 2001年 4月号にてデビュー掲載
前回成績:りぼんNEW漫画スクール 360回努力賞(1999年10月号)
[ストーリー]緒子と慧は幼なじみ。いつも緒子は、慧の自転車の後ろにのって学校に通っている。なぜなら、緒子は自転車に乗ることができないから。2人はもうすぐ高校生だ。20キロ離れた高校に通うことになるが、緒子は慧の自転車で通うつもりでいる。だが、慧は、緒子が自転車に乗れるように特訓をはじめるという。
 特訓の日。やはり緒子は自転車に乗るのを嫌がった。幼いとき、自転車の練習中に父が倒れて亡くなったからだ。緒子は、特訓しようとする慧に、私と二人乗りするのが嫌になったのかと問い詰めた。すると、慧の一家は中学を卒業したら遠くに引っ越してしまうと聞かされる…。
[評]完成度が高く文句のつけようがない話です。伏線や小道具の使い方が上手く、展開やエピソードにも無駄がなく、話の構成は見事です。ラストシーンもさわやかで、好感が持てました。緒子が自転車を嫌いな理由を「私が乗ると大事な人がいなくなる」というモノローグで表現しているように、ネームセンスも感じます。セリフも血が通っていて、ミトウさんの中で生きている緒子や慧のキャラクターが伝わってきます。
 絵もしっかり描けています。以前よりも人物にかわいさが出てきました。また、背景など細かいところまでていねいに描きこんでいるのもいいです。しかも、全ページ描きこみっぱなしではなく、感情を伝えたい場面では背景を省くなど、人物をしっかり描いて、読者の目を表情など気持ちへ向かせる画面が作れています。また、背景から、作品の舞台が田園風景なのも伝わり、緒子たちの大分弁と共に、作品の味わいにすることができています。
 デビュー作としては、十分すぎる素晴らしい出来だと思います。この作品を上回る作品を読者におくり続けられるよう、期待しています。

得点
ストーリー
キャラの顔等の魅力620キャラ性格等の魅力723
構図・コマ割り7ネーム8
表現力7話の内容・テーマ8
センス32
総合75